脳の右側で描け
- 作者: ベティ・エドワーズ,野中邦子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2013/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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買いました。正直、これを一番最初に読むべきだったと思う。
この本が言っているのは最初から最後まで
「よく見て描け。見たものを見たまま描け」
ということ。ルーミスやhitokakuは素晴らしいお手本だけど、よく観察して、そのまま模写できる訓練を積んでないと、いくらやってもうまく描けない。先生のお手本が素晴らしくて心が折れそうになるといったことになる。以下、内容を軽く紹介する。
1. 前置き:描くことを楽しむ。
まず、この本が伝えたいことは技術とかより、絵を無心で描いている時間を楽しもうということ。普段使ってない脳の部分を使って描くことになるので、逆に普段の部分は休んでいるということ。リラックスして、休息の時間になる。
だから、描くこと自体が重要で上手い下手は重要ではない。一般的に写実的=美味い絵ということになるが、子供の絵なんて写実的じゃないが味がある、彼らは自然に絵を自分の心を表すツールとして使っている。家族と遊びに行ったとか、怖い思いをしたとか、そのままその時の心情を描いている。どうせ、見たまま正確に描いたって、その通りにならないんだし、それが君のオリジナルなんだ。
2.実際に描くための1+5つのステップ
とは言え、やっぱり描いた物を見たものに出来るだけ近づけたい。
そのためには5つのステップがある。…しかし、その前に大前提として
「見たまま描く」=「これはこういう形をしているはずだ、という先入観を捨てる」
ということが重要。これをRモードに脳を切りかえると読んでいる。
(∵)<これが顔に見えるように、脳は見慣れたものを簡略化して捉えていて、細部まで観察していない。うまく描くにはよく観察することだが、観察することはすなわち描くことなのかもしれない。
さて、実際のステップは
①エッジを捉える
②スペースを捉える
③相互関係を捉える
④光と影
の5つのステップから成る。自分はまだ2つ目のスペースを捉えるまでしか、理解できていないが、具体例を上げてみる。
エッジを捉えるというのは、俺は今足を描いているんだ、腕を描いているんだという意識を捨てて、ただ純粋に線を追うということ。こんな風に4分割したガイドの交点から交点まで、何度の角度で線を引く。ということを繰り返す。
そして、スペースつまりネガとポジという言葉のように隙間を意識することで、エッジを拾いやすくなる。具体的に言うと、組んだ足を描くと言うよりは、組んだ足の間を描こうと意識すると、うまくかける。
しかし、ここで悩みが幾つか。
①見たまま描くのもいいけど、見ないでは書けなくなってしまう。オリジナルが描きたいのに。
②ただの線を追っていくと、それはただの斜めの線であって、首の裏でつながる襟であったりとか、見えない部分を意識しなくなり立体感のない絵になってしまう。